どんな問題でも解けるようになる!ナンプレ解法!上級編。
さて、この上級編、考え方はそう難しくはありません。
しかし、実行するのに時間と労力がかかります。空欄が多ければ多いほどかかる時間と労力が増えます。
逆に言えば、初級編と中級編の解法を駆使して、なるべく空欄を減らしておければ、上級編を使うのにもかかる時間と労力を抑えることができます。
まず、上級編でも比較的ラクなほうからご紹介しますね。
■上級編:解法3ー1
候補をすべて洗い出し、1マスの中に候補が1つだけしかないマスを探す。
そのマスには、その1つしかない候補の数字しか入らないので、その数字が確定。
上級編は、まずすべての数字の候補を洗い出すことから始めます。1~9すべてを、すべてのマスについて、入る可能性があるものはすべて書き出します。
ひとつ数字が決まると、候補がひとつのマスがまた出てきて、芋づる式にどんどん数字が決まっていく、ということもよくあります。
しかし、それもどこかでストップしてしまい、進められなくなってしまったとき。いよいよ奥の手です。次が奥義です。
■上級編:解法3ー2
2つ候補があるマスを選び、候補の中のひとつの数字を仮に決める。決めたことで他の数字が決まっていき、どこかで矛盾が生じる。そうすると、最初に決めた数字が間違いだった、ということになり、最初に決めた候補の数字でないほうの数字が確定。
これは、数学でいうところの背理法というやつです。高校数学がこんなところで役に立つなんて!仮に決めたことがあとで矛盾につながるとき、最初に仮決めしたことが間違いだった、という方向の証明方法ですね。
さあ、やってみます。
このとき仮決めに選ぶ数字は、いろいろな場所に影響しそうな数字、他にもまだ候補としてたくさん残っている数字を選ぶと、進みやすいようです。
赤の7が決まったことで、ずーっと右の6が決まり、その隣の3が決まり、その隣の8が決まり、その下の7が決まり、赤の7の隣の5が決まり、その下の8が決まり、というように次々と数字が決まっていきます。
しかし、進めていくとおかしなことが起こります。赤○の2マスは、それぞれ2と9が候補として挙がっています。しかし、同じ列の右のほうをみると、同じ列に2と9がすでに存在しています。これでは赤○のマスに2も9も入れることができません。
これが矛盾です。最初に赤の7を仮決めしたことが、あとあとの矛盾を生み出してしまった。これは、最初に赤の7を仮決めしたことが間違いだったわけです。ボタンの掛け違いというやつでしょうか?赤の7のマスにはもうひとつの候補、5があったのですが、ここに7を入れたことが間違いだったわけです。
ということで、最初に入れるべきは、7ではなく、5なのでした。
■上級編:解法3ー3
上級編:解法3-2は、仮決めした数字で矛盾が生じて仮決めが間違いだった、という方向性の解法でした。しかし、これを進めていて、すべて問題なく決まってしまうことがあります。そうです、仮決めした数字が間違いではなく、正解だった場合です。
この場合には、最後まで空欄が埋まったはずですので、それらすべての数字で確定です。ただ注意していただきたいのは、矛盾点の見逃しがないようにということです。
便宜上、上級編:解法3-3としましたが、これは上級編:解法3-2の裏返しです。上級編:解法3-2をやっているはずだったのだが、上級編:解法3-3になっていた、という形です。
なので、赤とオレンジで示したすべての数字で、この問題は解くことができました。
なんだか、この上級編の解き方は、将棋の何手先をも何十手先をも読むプロ棋士のようだと思ってしまいました。プロ棋士の思考回路は分からないので想像でしかないのですが、きっとこういうことを紙にも書かずに頭の中で、何パターンも組んでは崩し組んでは崩しを繰り返しているんじゃないだろうか、と思います。
さて、これでいったん初級編から上級編までのナンプレ解法解説を終わります。
他にも効率的な解法があるかもしれないので、見つけたらその都度追加していけたらと思います。
また、詰め将棋ならぬ詰めナンプレなど投稿できればと思っております。
それでは、充実したナンプレライフを満喫してください。